Shopifyアカデミー・Marketing Fundamentals 4/4

Shopify

Shopify アカデミーの「Marketing Fundamentals」ラーニングパスの4つ目となる最終のコース「Staying Engaged with Customers to Boost LTV:顧客との関係を深めてLTVを高める」を学びました。

初回購入で終わらせず顧客との関係を深めていく導線設計が、ストアの成長に欠かせないことを実感する内容でした。

リピート顧客は、ブランドの“最大の資産”

「リピート顧客を5%増やすと、利益は25%以上増える」

この引用のように新規顧客を獲得するよりも、既存顧客との関係を深める方が効果的というのがこのコースのテーマでした。

既存顧客との関係性を長期間に渡って良好に保つことで以下のことが期待できます。

  • リピート顧客は新規顧客より平均注文額が高い
  • 獲得コストは5分の1以下
  • 商品やブランドのことを周囲に自然と伝えてくれる

Thank youメールの“その先”のオートメーション

初回購入後のThank youメールに加えて、その後のオートメーションでさらに関係を強化できます。

例えば:

  • 関連商品のアップセル提案
  • セグメントを使った具体的な内容の出し分け
  • 商品の使い方ガイド(サポート情報)
  • 次回購入に使える割引やギフトの提案
Shopify Automations
Create and customize automations to connect with customers at every stage of their journey through personalized emails w...

セグメント × オートメーションの強力タッグ

セグメンテーション(分類)とオートメーション(自動化)を組み合わせて使うことで、LTVを最大化することが期待できます。

例えば:

  • 「最近購入があった」「注文頻度が高い」ユーザーにだけクロスセル
  • 逆に「一定期間注文がない」ユーザーにだけ復帰クーポンを送る
  • 高LTV顧客向けに特別な限定情報を配信

など、Shopifyではセグメントもオートメーションもネイティブツールが用意されているので、これらを活用することによって以下のような施策を設定することが可能です。

Predicted Spend Tierで将来の顧客価値を予測

Shopifyには過去100件以上の注文実績があるストア向けにPredicted Spend Tier(将来の購入額予測)という機能があります。

以下のデータから顧客を自動分類して、それぞれ顧客はhigh / medium / lowの3段階に分類されます。

  • 購入頻度
  • 平均購入金額(ストア全体と比較)
  • 総注文数
  • 最終購入日からの経過時間

この情報とセグメントと組み合わせることでさらにピンポイントな施策が可能になります。

Shopify Flow:イベントベースの自動化ツール

Shopify Flowは、ストアの動きをトリガーにして一連のアクションを自動で行う仕組みです。

Shopify Flowの設定例:

  • 特定の商品を買ったらロイヤルティポイントを付与
  • レビューを投稿したらサンクスタグを追加
  • 購入金額に応じて自動でセグメント分類

一連のアクションの構成は「トリガー → 条件分岐 → アクション」という考えのもと作業を効率化しつつ、よりパーソナライズされた運用を可能にするために以下のような設定ができます。

Shopify Flow - Automate everything and get back to business | Shopify App Store
Shopify Flow empowers you to build custom automations that help you run your business more efficiently. Flow makes it ea...

リターゲティング広告の難しさとShopify Audiencesの可能性

近年プライバシー規制やOSの変更によってオンライン広告の追跡が難しくなってきている中で、従来の「ピクセル」だけではリターゲティングの精度が下がっています。

そんな中でShopify Audiencesは:

  • 1stパーティデータを活用
  • リターゲティング専用リスト(Retargeting Boost)を生成
  • ピクセルでは見えないユーザーにもアプローチ可能
  • 最大2倍のリターゲティング成果向上の可能性

と、より正確なターゲティングを実現する注目の機能です。

Shopify Audiences: Find more buyers and maximize your ad performance
Shopify Audiences helps drive more conversions for less. Get your ads in front of relevant buyers across top ad platform...

広告予算はどう決める?目安と計算式

オンライン広告の予算がまずどれくらいかかるのか?を事前に見積もるのにあたって、対象ユーザー数・表示頻度・CPMをもとに広告予算を試算できるととても便利です。

CPM(Cost Per Mille)とは

CPM(Cost Per Mille)とは、「広告が1000回表示されるごとにかかる費用」のことです。たとえば、CPMが $5 なら「広告が1000回表示されるたびに5ドルかかる」という意味になります。

まずは CPM の考え方を理解しておくと、広告配信の予算を計画しやすくなります。

週予算の計算式

広告配信では「1人あたり週に2〜3回広告を表示する」ことを目安に、実際に広告が表示される可能性の高いオーディエンスの80%を対象とするのが一般的です。

(CPM ÷ 1000) × (Audience size × 0.8) × (2 または 3回)

広告予算の計算例

たとえば、「週に1000人に3回ずつ広告を見せたい」「CPMが$5」の場合:

($5 ÷ 1000) × (1000 × 0.8) × 3 = $12

この場合、週に約 $12 の予算が必要という計算になります。

まとめ:リピート=利益を育てること

今回のモジュールでは初回購入で終わらせず、いかに次につなげるかが重要な鍵だと実感しました。

LTV(顧客生涯価値)を高めるには:

  • お客さんとの対話(チャット、メール)
  • 適切な分類(セグメント)
  • 最適なタイミングでの提案(オートメーション)

これらをバラバラに設定・運用するのではなくつなげて設計し活用していくことをShopifyでは公式で提供しているツールで実現できることがわかりました。

タイトルとURLをコピーしました